基準は曖昧です。２週間に1回以下だったらセックスレスの傾向がある、などの意見も耳にしますが、そのような見方は適切ではないと感じます。
夫婦それぞれの年齢、健康状態、生活のペースなどなど、さまざまな要因が作用して「夫婦のペース」というものができるはずです。問題は、お互いの性的な行き交いに満足しているか不満であるか、です。仮にまったくセックスがなくてもお互いが満足して寄り添っているのなら、それをセックスレスというべきではないでしょう。
夫婦の性的なつながりは、必ずしもセックスそのものではありません。直接的なセックスそのものがないのだとしても、二人が男女として心身をゆるやかに行き交わしているのなら、それでよいという場合もあるはずです。
もしもあなたが、配偶者に対して性的な不満を感じているのなら、セックスそのものを求める以前に心と心の触れ合いを工夫することが大切でしょう。
恋愛時代がそうであったように、体の触れ合いは心の触れ合いの延長で深まります。互いにセックスそのものを意識しすぎれば逆効果になります。肩を並べて歩く。腕を組んで歩く。息遣いを感じながら語り合う。二人で少しお酒を楽しむ。そんな交わりを重ねることが二人の性的な関係に潤いを取り戻させる妙手かもしれません。