恋が終る主たる原因は二つ。一つは寄りかかり過ぎ。もう一つは新しい恋。この二つが微妙にミックスしている場合も多い様子です。
寄りかかり過ぎは依存のし過ぎです。燃え上がる恋人同士にありがちな「あなたがすべて。あなたがいないと生きてはゆけない」という言葉は、恋の一時期にはあってもよいでしょうが、恋が安定期に入り、恋から恋愛へと変化する過程では負担になる言葉です。
いつもあなたがそばにいてくれなければ嫌だ。いつもこっちを向いてくれていなければ嫌だ。いつも思ってくれてなければ嫌だ。あらゆる時間を共有しなければ嫌だ。そうした思いつめは、本物の恋をできる人にとっては負担にしかなりません。そのように思ってしまう依存傾向の強い者同士であれば、一定期間は素晴らしい燃え上がりのエネルギーになるかもしれませんが、いつしか、どちらかが負担に感じるようになります。
そんな負担を感じているところへ、もしも少し魅力的な心行き交いやすい誰かが現れてしまったら、負担を感じている人は、あっけないほど簡単に乗り換えてしまうかもしれません。そのようにして短い恋が終る。とてもよくある話です。
恋とは不条理です。出会っていることの喜びと、その裏側の孤独と、双方を同時に味わうのが恋。孤独を引き受けられない人の恋は長続きしません。
いつもいつも恋が短く終ってしまうようなら、自分の心の中を整理しなおす機会を持ったほうがよいでしょう。恋の終わりを演出するのは常に相手だと感じているのだとしても、自分の内側にも問題がありはしないか、チェックしたほうが得です。