PTSD(心的外傷後ストレス障害)   2003/10/26(Sun)

本来は、天災・交通事故・火災・犯罪被害などによる強いストレスを受けた後に、不安や睡眠障害、あるいは抑うつが現れる状態をいいます。夢や錯覚でストレス状況を反復して体験してはパニックに陥ることがあります。
最近では拡大解釈されて、遠い過去に受けたものも含む何らかのトラウマが原因となった心的障害のすべてを指してPTSDと表現する人も少なくありませんが、あまり好ましいこととは思えません。
本来のPTSD、すなわち「比較的近い過去に、天災・交通事故・火災・犯罪被害などによる強いストレスを受けた後の心的障害」である場合は、絵を描くことや言葉で語るなどの形で体験を表現させることが必要です。
辛い体験だったのだから、と触れさせないようにするなどの封印はいけません。我慢させたり「もう忘れろ」などと強いるのもいけません。辛い体験は、表現しては誰かに共感してもらえるときに整理されてゆくのです。
かといって、指示的な働きかけて無理に表現させるのはいけません。表現してもよいのだという雰囲気を感じさせて、自然に語り始めるのを待つのが最善です。
信頼関係のある家族や身近な誰かが、受容的な態度で愛情深く聴き続くことをくり返すなら、それで十分に解消される場合もあるでしょう。しかし、激しい心的外傷を受けたのであれば、カウンセリングによって緩和・解消するのが最善です。



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