虐待   2003/10/26(Sun)

まず分かっておきましょう。虐待と躾の境界は曖昧です。躾のつもりが、虐待の領域に踏み込んでしまっている例が目立ちます。
親がわが子に対して虐待してしまう悲劇。これは子どもだけの悲劇ではありません。親にとっても深く悲しく苦しみに満ちた悲劇です。救われなければならないのは、子どもばかりではありません。親も救われなければならない悲惨のどん底にいるのだと気づいてください。
イライラして、つい子どもに当たってしまっては後悔する。
自分の子どもなのにかわいいと思えないで悩む。
子育てがうまくいかず、つい自分を責めてしまう。
子どもに嫌悪や怒りを感じて、つい無視し続けてしまう。
躾のつもりで叩いたら止まらなくなってしまう。
体罰を加えることはないが、つい暴言や脅しで子どもを追い詰めてしまう。
大した理由もなく、つい、子どもを小突いたりつねったりしてしまう。
わが子を、腹いせ、憂さ晴らしの対象にしているのではないかと疑うことがある。
以上のどれかに該当するなら、虐待してしまっている可能性があります。そうだとしたら、とにかく誰かに打ち明けてください。あなたを非難しない、穏やかで信頼できる誰かがみつからなかったら、http://www.ktv.co.jp/child/http://www.ccap.or.jp/をクリックしてみるのもよいでしょう。
何よりもいけないのは、独りで悩み続けることです。あなたが虐待してしまっているのだとしても、それはあなた自身の責任ではありません。あなたの中に虐待の芽を植えつけてしまったのは、あなた自身ではないからです。
あなたがなぜ、愛してやまないはずのわが子を虐待してしまうのか。その裏にはあなた自身がたどってきた悲劇が横たわっています。
虐待してしまう心理を解き明かし、自分自身が虐待の加害者である悲劇から救われるために、カウンセリングはきわめて有効です。虐待を自覚したら、どうか相性のよい経験の深い心理カウンセラーと出会う工夫をしてみてください。
あなた以外の誰かが虐待しているのだとしたら、やはり上記のサイトをクリックすることから始めてみるのがよいでしょう。緊急を要するのなら、即刻、地域の児童相談所や警察に連絡しましょう。近隣に虐待の事実があるときに、子どもの命と心を救うのは、周囲の大人の勇気ある通報です。
子どもを育てるのに、叩く必要は一切ありません。体罰は無益にして有害なだけです。怒鳴る必要も威嚇する必要もありません。
あなた自身はどうでしたか? 叩かれることも、怒鳴られることも、威嚇されることも、無視されることも、軽んじられることもなく育ちましたか?
あなた自身が、叩かれることも怒鳴られることもなく、小さいけれど大事な命として尊重されて育ったなら、あなたが虐待してしまう心配はありません。



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