ゼンソク   2003/10/26(Sun)

カウンセリングの領域で観察していると、とくに子どものゼンソクには心因性の側面が強くあるのではないかと感じます。むろん医療によるケアを軽視してよいはずがありませんが、同時に心理面にも注目した対応をするほうが、よりよい結果に結びつきやすいと思われます。
ゼンソクの発作は呼吸が深く安定していると起きにくく、逆に呼吸が浅く不安定になっていると起きやすい傾向があります。ごく単純には、呼吸の安定と不安定は心理状態に直結しています。心理状態が安定するなら呼吸も安定する、心理状態が不安定になれば呼吸も不安定になるとみてよいでしょう。
ここでもう一点注目していただきたいのは、母親と子どもの心理的相関です。子どもの心は親、とくにお母さんの心が安定すれば安定に向かいます。逆にお母さんの心が不安定になれば不安定になります。呼吸の安定についても同様です。
子どもがゼンソクである場合、そのお母さんに心理不安の傾向が強く観察される場合が少なくありません。この場合、お母さんの心理状態が安定し不安傾向が軽減されるにつれて、子どものゼンソクも軽快する場合が少なくありません。



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