ADHD(注意欠陥/他動性障害)   2003/10/26(Sun)

ADHD(注意欠陥/多動性障害)とは、昔風にいうなら「極端に注意散漫かつ極端に落ち着きがない子」で、それがために人間関係や学習や生活に支障がある状態の人と理解すればよいでしょう。子どもだけでなく、大人がその状態である場合も、もちろんあります。
ADHDは、医学的には微細脳機能障害(MBD)の一つとして定義されています。つまり「はっきりとは解明されていない脳における微細な生得的機能障害が原因となる障害である」と考えるのが、現状では一般的です。
薬物療法としてはリタリン(塩酸メチルフェニード)が60〜70%に有効とされていますが、副作用も懸念されます。日本では、ADHDの保険適用にリタリンは含まれていません。
↓をクリックするとADHD(注意欠陥多動性障害)の診断基準(DSM−Wによる)にジャンプします。
http://www2.plala.or.jp/h-clinic/adhdcriteria1.htm
なお、ADHDは環境や育て方によって生じる障害ではない、生得的なものとされていますが、ADHDと診断される中には後天的な症例も含まれている可能性があります。実際に、過去にADHDと診断されてリタリンを服用していた時期もありながら、その後の環境の変化でごく正常な範囲へと安定した実例も皆無ではありません。
そのような、ADHDと類似でありながら、後天的な原因で社会適応がむずかしくなっている子どもに関しての情報は片岡直樹医師(小児科)と私の共著『しゃべらない子どもたち・笑わない子どもたち・遊べない子どもたち』(メタモル出版)を参考にしていただければ幸いです。



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