容姿・体型・身長・顔立ちへの劣等感やコダワリ   2003/10/26(Sun)

子どもは思春期に入ると、これはきわめて自然なあるべき成り行きとして、自他を引き比べるようになります。そして自分について劣っていると感じる部分を過剰に気にしたり、嫌悪したりもするようになります。
もちろんこうした経過は心理発達の必然であり、原則としてそのままの推移を見守ることが大切です。何はともあれこの点をしっかり押さえておくことにしましょう。
さて気にする部分は、容姿のあれこれ、体型、身長、顔立ち、肌やニキビの状態、髪の質、髪の生え方、ヒゲや体毛の濃さや有無、あるいはそれとはなかなか口にしませんが性器の形や大きさや色などにもおよびます。
こうしたあれこれが気になってならず、日がな一日鏡の前でため息したりする場面もみられるかもしれません。
そうした状態が目立つとしても、親の側からアレコレと声をかけるのは避けておくほうがよいでしょう。本人が相談してきたり嘆いたりするなら「そうなのかな・・・。あなたにはそう思えるんだね」と共感し、しかし同意したり否定したりはしないで聞き続けてやってください。そうしているうちに、気にする部分を次から次へと移しながらいつしかあまり口にしなくなるのが通例です。
ただし中には極端に気にして、そのことばかりに気持ちを奪われて日常生活がままならなくなってしまう場合もあります。その場合にも、何よりも大事なのは「本人の辛さ」に共感することです。「そんなのこと気にするほうがおかしい。変だと思うあなたがおかしい」といった調子で頭から否定することだけはやめておきましょう。
場合によっては手術などによって気になる部分に外科的な手などを入れたがる場合もあります。そこまでの状態になるのだとしたら、本人ではなく、とりあえずは親が心理カウンセリングを受けることで、適切な対応の道を探るのがよいでしょう。
ここで思い出しておくことにしましょう。私たちは、おそらくは誰一人欠けることなく、思春期のどこかで劣等感にさいなまれた時期があるはずです。容姿等々は、劣等感の要素の最大のものでしたね。あなたのお子さんも、いつかあなたが歩んだあの道を歩んでいるのです。



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