言葉や行動が乱暴な子ども。叩いたり体当たりしたり壊したりする子ども。 そのような傾向が目立つ子は、ウサがたまりがちな子どもだとみておくとよいでしょう。ウサがたまりがちな環境に過ごしている子どもです。 ウサ。英語にするとストレスです。つまりストレス過剰な環境に過ごしている子は、さまざまな意味で乱暴になりがちです。乱暴な言動や行動でウサ晴らしせざるを得ない子どもです。 では、何が子どものストレスになるのでしょうか。典型的には、親による乱暴な言動です。親が乱暴な言葉を投げかけていれば、子どもの言葉も乱暴になります。親が子どもに乱暴な扱いをしていれば、子どもも乱暴な行動をするようになります。親が子どもに何らかの暴力をふるっていれば、子どもも弱い者に対して暴力をふるうようになります。 理屈はきわめて単純です。 親が「乱暴を止めなさい」と乱暴に制止するなら、そのときはやめるかもしれません。しかし後になって乱暴に制止されたがためのウサを晴らさずにいられません。それが子どもです。子どもだけではありません、大人も同様です。 子どもにとってのストレスはその他にもあります。厳しい躾。過干渉・過保護。勉強のさせられ過ぎ。親の不機嫌。それらのゆえに乱暴にならざるを得ない子どもも少なくありません。 「そんなことではなくて、この子は生まれついて乱暴なんです」 そう訴える親御さんがいます。けれどそんな親御さんもいつか気づいて対応を変えてくれます。すると子どもの乱暴は影を潜めます。生まれついて乱暴な子などいません。
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