好き嫌いが多い子ども   2003/10/29(Wed)

お母さん達は(お父さん達も)「子どもには、食べられない物、食べたがらない物があるのが、ごくごく当たり前なのだ」ということを、決して忘れないで下さい。
生まれたばかり。人間が食べられるのは母乳かミルクだけです。原則としてそれ以外は食べたがりません。その後にジュースなどの水分を食べるようになり、離乳食が始まると、ゆっくりゆっくり食べられる物、食べたがる物が増えてゆく。それが食における子どもの発達です。
ナマコを初めて食べた人は偉い。そういわれますね。あんな気持ちの悪いものをよくも食べたものだ。
しかし考えてみれば、新しい食品との出会いは、いつでもナマコを初めて食べるようなものです。未知への挑戦です。私たちはみな、歳月を重ねる中で未知の領域に恐々と足を踏み出しながら、食べられる物を増やしてきました。
したがって子どもに対しては「今は食べられなくてもいいんだよ。いつか食べたくなる、好きになるさ」と伝えつづけるのが最善です。
好き嫌いを嫌うお母さんは、怖い顔して無理にでも食べさせようとしますね。「ほら、あなたの体のためなんだから。好き嫌いしちゃダメ!」。そんな“脅迫”が重なると、その食べ物のイメージにお母さんの怖い顔が重なってしまいます。おかげで「あれは嫌い。絶対食べたくない!」という感情を深めてしまうのです。
ちなみに、好き嫌いが健康を害する、または発達を阻害するということは通常ありません。子どもは動物性タンパク質が好きな場合が目立ちます。体が必要としているからです。炭水化物も好きです。逆に野菜類はあまり好みません。体が必要とする量が少ないからです。歳を取ると分ります。動物性タンパク質への欲求が減少し、野菜類を好むようになる。好き嫌いは年齢による必要物の変化にも応じるのです。



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