不登校・引きこもり〜〜小学生   2003/10/26(Sun)

小学生の不登校は、体調不良を訴えるところから始まるのが通例です。頭が痛い。お腹が痛い。気持ち悪い。そんな訴えを受けて受診させても、医師は「どこにも悪いところはありません」または「心因性でしょう」と診断する場合が多いようです。
だからといって、体はどこも悪くないのだからと登校させると、次第に状態が悪くなる危険があります。
不登校のキッカケはさまざまです。いじめられた、先生が怖い、嫌な出来事があった。「どうして学校へ行きたくないのか」と追求するなら、子どもはとりあえずの“原因”を口にします。しかしそられはキッカケではあるかもしれませんが、本来の意味での原因ではありません。したがって子どもが口にする“原因”を排除したとしても不登校は解決しません。
根源的な原因は、不安、自信のなさ、心の疲れなどだとみておくほうがよいでしょう。これらの心の状態は社会的適応力を低下させます。不登校とは学校という社会への不適応の状態です。したがって不登校は不安がる心を温もりで包み、自信の芽を培い、心の疲れを癒すことでしか解決しません。
登校の無理強いは厳禁です。学校側からの登校刺激、誘いも、避けたほうがよい場合が少なくありません。
小学生の場合、親が上手に対応するなら、不登校から引きこもりへと進むことはありません。親が「大丈夫だよ。疲れたんだからゆっくり休みな。何も心配いらないよ」と対応するなら、学校へは行かなくても他の生活を通常に送ることができます。
小学校の低学年であれば、不登校傾向を許してゆったりと対応することで数日または数週単位で普通に登校するようになる場合が多いようです。中学年だともう少し長期間を要するかもしれません。高学年になると学期単位の休みが必要になりがちです。
不登校の様子がみえたら、まずはあせらないことが大切です。無理強いは絶対にいけません。無理強いこそが長期化の原因になります。一時的には親に従うとしても、その後により深刻化して再発する危険が高いと思っておきましょう。無理強いが続けば引きこもりにもつながります。
かつては登校拒否と呼ばれた不登校ですが、子どもは意志として登校を拒否するわけではりません。行きたいけれど行けない状態になってしまい、自責しながら苦しみます。その自責や挫折感を軽減してゆくことが何より大切です。
不登校も引きこもりも、ごく一般的な常識の範囲で対応すると深刻化してしまいます。心配な状況がみえたなら、是非とも心理カウンセリングを受けることをおすすめします。子ども本人ではありません、親御さんがカウンセリングを受けることが必要不可欠です。



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